ごとう動物病院










ウサギについて

<ウサギとは?>
ペットショップで見られるウサギは、ヨーロッパアナウサギが起源とされ、品種改良によって現在約150種類があります。本来は巣穴を掘って生活する夜行性の動物で、明け方と日暮れ頃に最も活発に活動しますが、ある程度はヒトの生活時間に適応することもできます。性格は一般的におとなしく、従順な動物です。

<飼い方>
■ケージ
ウサギの飼育は屋内でも屋外でも可能です。どちらにおいても、本来ウサギは土に穴を掘り、穴の中に住んでいる動物であるので注意が必要です。屋外ではコンクリートなどを底に敷き詰めてから土を敷いたり、屋内ケージにおいてもなるべく下に潜れるようなケージが望ましく、上に登るタイプのケージは避けたほうが良いでしょう。
床材は四肢をはさんで怪我をしないように、すのこか平床にして乾草や牧草などの床材を十分に敷くとよいでしょう。床材が硬いと足底部がすれて炎症を起こし、化膿してしまう事があるので注意してください。
1日に数十分から数時間、ケージから出して放してあげるとストレス解消や多少の運動にもなります。

■食餌
完全な草食動物であり、野生では野草の茎、根、樹皮など栄養価が低く、高繊維質である植物を摂取しています。
乾草、牧草を中心に高繊維質であるウサギ専用ペレット、野菜、野草などを給餌するとよいでしょう。

1.ペレット(ラビットフード)
市販されているペレットは大半のウサギの主食となっていると思われます。しかし、このペレットは牧草や野菜に比べて高カロリーかつ低繊維となっており、肥満や消化器病、さらには不正咬合といったさまざまな病気の引き金になっています。
できるだけペレットは日に2回程度、1日の食餌全体の3割以下にするようにしましょう。

2.牧草(乾草)
牧草を食べることによって臼歯が磨耗されて不正咬合を防ぐことができ、たくさんの繊維を食べることによって腸の動きが活発になり、毛球症・鼓腸症・便秘などを防ぐことができます。

チモシー(イネ科)
低カロリー・低カルシウムで繊維が豊富に含まれているので、たくさん食べても肥満や結石になる可能性が低くなります。
イネ科の中でもチモシーが嗜好性が良くバランスが良いので成長期を過ぎたウサギに与えるのに最適です。

アルファルファ(マメ科)
チモシーに比べて嗜好性が良く、高カロリー・高カルシウムですが、食べ過ぎると肥満や結石の原因となります。
成長期のウサギや授乳期のウサギに適しています。
※牧草が嫌いなウサギには、アルファルファから始めてチモシーを混ぜていくようにしましょう。

3.野菜
チンゲンサイなどの青菜が良いですが、水分量が多く繊維が不足しているため、あくまでも副食として与えるようにしましょう。

果物などは時々コミニュケーションとして与えましょう。
ウサギは食餌に関しては保守的で偏食がつよいため、幼い時から多種多様の食材を与える必要があります。

<主な病気>
■不正咬合
 ウサギの歯は全ての歯が一生伸び続けます。(常生歯)噛み合わせが悪いと上下の歯で磨耗されず、不自然に伸び続けてしまいます。不正咬合は先天的な要因や不適切な食餌内容、感染などによる歯周病、外傷などの要因によるものだと思われます。
切歯(前歯)の不正咬合は異常に伸びすぎたり、湾曲したりする様子が外観からでも発見することができます。(写真)
臼歯(奥歯)の場合で一番多いのが下顎臼歯が内側に尖って舌を傷つけ、上顎臼歯が外側に尖って頬を傷つけることがしばしば起こります。切歯とは違い、外から確認することは困難です。

■胃毛球症(胃停止症候群)
ウサギが食欲不振として来院する原因として、不正咬合と毛球症は非常に多い病気です。
毛球症とは胃に入った毛などが排泄できずに詰まってしまい、通過障害を起こすことで食欲がなくなってしまう病気です。野生では本来、胃の中に毛が入ってきても多量に取る繊維によって便として排泄しています。しかし、飼育下でペレット中心の食餌にある場合には、繊維が少ないため、毛を排泄できずに貯まってしまいます。
また、高齢になるほどその率は高くなります。
 治療としては毛球を排泄させやすくする潤滑剤や、消化管の動きを促進させる薬を使います。外科的に胃を切開し、毛球を取り出すこともできますが、予後があまりよくありません。
 毛球症を予防する方法として効果的なのは、繊維の豊富な牧草をたくさん食べさせることです。特にイネ科のチモシーは繊維分を多く含んでいますから、チモシーを主食にするようにしましょう。
 また、長毛、短毛問わず、この病気は起こりますので、ブラッシングはこまめに行ってあげてください。

<避妊手術・去勢手術のススメ>
メスは年齢とともに、子宮がんや子宮筋腫、子宮蓄膿症など子宮の病気が非常に多くなります。症状としては、陰部からの出血で放置すれば命に関わる病気です。家庭で飼われている大半は出産させる必要のないウサギだと思われますので、避妊して飼うことをお勧めします。子宮の病気は避妊手術で予防でき、避妊したほうがストレスも減ります。
避妊手術は6ヶ月〜1歳までに手術を実施するのが理想です。それ以降でも手術は可能ですが、内臓脂肪が付いてしまうことがあります。

オスの去勢は病気予防というよりも、けんかや尿スプレーなどを減らすという問題行動の回避という目的で行われることが多いと思われます。また、去勢により子孫を残すという本能(常に雌を探し、敵を排除して縄張りを確保し、緊張した日々を過ごすということ)から開放され、ストレスが軽減します。

 

 


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